デジタル・ツインとは【用語集詳細】
デジタル・ツイン(Digital Twin)は、ある物理環境からIoTやセンサーを活用しデータを収集することで電子的な双子を作成する技術です。この技術では、物理的な運用や要素をモニタリング、制御し、また特定のシナリオを検証することによって物理環境の振る舞いを予測し、意思決定などに役立てます。
デジタル・ツインは製造業や製品開発、学術研究などで用いられてきましたが、IoT機器の普及やAIの実用化、また5Gの導入といった情勢を受けて近年さらに重要性が高まりつつあります。
サイバーセキュリティにおいては、実環境を反映させた仮想のデジタル・ツインを活用することで、ソフトウェア・ハードウェアのアップデートやパッチ適用などを効率化させる取り組みが注目を浴びています。一般的に用いられる本番環境/テスト・開発環境とは異なり、デジタル・ツインは実環境からリアルタイムでデータを収集し反映させることができます。このためセキュリティアップデートやツールの調整などを迅速に行うことができ、またシミュレーションやセキュリティテストもより正確な条件で実行することを可能にします。
デジタルツインに係る国際的な基準としては、ISO23247 Automation systems and integration — Digital twin framework for manufacturingがあります。