親ロシア・グループの日本への攻撃(2024年2月)

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 Cognyte CTI Research Group@Cognyte | 2024年2月

 

2024年2月19日、親ロシアのハクティビスト・グループであるNoName057(16)が自身のTelegramチャンネルにおいて、日本をターゲットにすることを宣言しました。行動の背景には、ロシアと交戦中であるウクライナに対する日本の支援方針があると考えられます。
NoName057(16)は別の親ロシア・グループであるCyber Army of Russia(Народная CyberАрмия)CyberDragonUserSecとも協同し日本に対するキャンペーンを行いました。

本記事では、2024年2月に発生した親ロシア・ハクティビストによる日本への攻撃を取り上げます。

過去記事:
 親ロシアのハクティビストNoName057(16)が日本のWebサイトを攻撃
 親ロシア・グループのNATO加盟国への攻撃 | UserSec・NoName057(16)・Phoenix

※ 日本を含む各国に対するハクティビスト活動は、EUが運営する機関CERT-EUのブリーフィング資料において確認可能です外部リンク)。

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目次

 

対日キャンペーンその1

NoName057(16)のTelegramチャンネルにおける日本に対する脅迫 出典:Cognyte Luminar

 

NoName057(16)による投稿に続いて、Cyber Army of Russiaが自身のTelegramチャンネルにおいて日本の標的リストを公開しました。

Cyber Army of Russiaが公開したターゲットリスト 出典:Cognyte Luminar

 

その後Cyber Army of Russiaは、ターゲットに記載されたWebサイトの一部をオフラインにしたと主張しました。
またNoName057(16)およびその協同グループがそれぞれ、Webサイトに対する攻撃に成功したとの主張を行いました。

親ロシア・グループが主張する攻撃成功ターゲット
グループ ターゲット
NoName057(16)  日本の国会における議院のWebサイト
日本の特定政党のWebサイト
22C   日本の関税関連当局
日本の大手通信事業者
証券関連団体
CyberDragon 厚生労働省関連Webサイト

 

日本の公的機関および特定政党Webサイトをオフラインにしたと主張する投稿 出典:Cognyte Luminar

 証券関連団体Webサイトをオフラインにしたと主張するC22の投稿 出典:Telegram

 

対日キャンペーンその2

前述のキャンペーンに継続して、Cyber Army of Russiaは以下のWebサイトをオフラインにしたと主張しました。

Cyber Army of Russiaによる攻撃の主張 出典:Cognyte Luminar

 

Cyber Army of Russiaとは別に、NoName057(16)は北海道の特定空港Webサイトおよび中部地方の特定県庁所在地観光Webサイトをオフラインにしたと主張しました。 

NoName057(16)による犯行声明 出典:Cognyte Luminar

 

推奨策

今回、親ロシアのハクティビスト・グループは、複数の日本企業・組織をターゲットにDDoS攻撃を行いました。
ターゲット選定は公的機関、業界団体、エネルギー企業、空港・港湾、通信事業者と多岐にわたっています。

Cognyteは、潜在的なDDoS攻撃の脅威に備えるため、以下のセキュリティ対策を推奨します。

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参考ソース


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