Emotetとは【用語集詳細】

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脆弱性診断サービスEmotet(エモテット)とは、フィッシングメールの添付ファイルを主な感染経路とするマルウェアのひとつです。
受信者が添付ファイルを開き、不正なマクロが実行されることで感染します。感染すると、感染した端末を利用しているユーザーのアカウント情報や過去のメール履歴などが盗み取られ、攻撃者に送信されます。攻撃者はそれらの情報を活用し、過去にやり取りした相手などに対し、なりすましメールを送信することで感染者を増やします。実在する人・過去にやり取りをしたことがある送信元から送信されたように見えることで、不審に思わずメールを開封してしまうケースが多発しています。

Emotetは元々、オンラインバンキングに係る資格情報などを窃取するバンキング型トロイの木馬として開発、提供されていましたが、現在では追加のマルウェアを送り込むためのダウンローダーや、ランサムウェア攻撃を行うためのマルウェアとして機能しています。

Emotetのインフラストラクチャはいくつかの系統に分かれており、現在はEpoch4(E4)、 Epoch5(E5)が主に運用されています。
フィッシングメールの手口も、Zipファイルの添付からLNKファイルの添付に移行したり、ファイルを保護ビューで開くMOTW機能を迂回する誘導メッセージを付与したりするなど、変化を続けています。

2023年3月、しばらく休眠していたEmotetインフラがフィッシングメールの送信を再開しました。セキュリティベンダーによれば、メールの文面は請求書を装ったもので、500メガバイトを超える巨大な悪性マクロドキュメントを添付し、クリックに誘導するものです。
巨大なファイルサイズは、セキュリティツールによる検知を回避する意図があると推測されています(バイナリ・パディング)。
また、悪性添付ファイルで流行しているMicrosft OneNoteファイル(.one)を添付した事例が確認され、警視庁サイバーセキュリティ対策本部が注意喚起を行っています。



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